資金繰り表の作成は、説明するまでもなくExcelを使うのが便利です。その場合、売上入金ひとつとっても、得意先別に、かつ得意先別の売掛金回収タイミング等も考慮して資金繰り表を作成することができるため、より詳細な予測が可能になります。
なお、資金繰り表を作成するのが一人会社の社長というように事業の流れ全てを掌握している人物がであれば問題ないのですが、そうではなく、財務部が中心となって営業部等と連携して作成するというような場合には、営業部等との他部署との連携が必要になってきます。
その際、営業部が作成した売上計画等が絵に描いた餅状態でないかどうかをしっかりと吟味し、必要であれば財務部がブレーキ役となる必要があります。その理由は、営業マンは無意識のうちにどうしても話を大きく大きくしてしまう傾向があるためです。
資金繰り表とキャッシュフロー計算書との相違点
キャッシュフロー計算書が過去の一定期間におけるキャッシュフローの状況をまとめたものに対し資金繰り表は将来の予測、未来情報です。
また、資金繰り表は月単位、週単位、日単位と必要に応じて自由な期間を単位として作成されるのに対して、キャッシュフロー計算書は決算ごとに会計期間(事業年度、四半期、半期)を単位として作成されます。
なお、資金繰り表は資金の残高が絶対にマイナスという結果にならないことを命題としているのに対し、キャッシュフロー計算書はマイナスとなった場合にはそれがどういった理由でマイナスになったのかという原因が重要になります。まとめるとこんな感じです。
対象 | 作成公表 | 時系列 | |
資金繰り表 | 資金 | 任意作成 | 未来予測 |
キャッシュフロー計算書 | 上場企業は強制 | 過去情報 |