キャッシュフロー計算書の作成と雛形

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キャッシュフローとは

キャッシュフローとは資金の流れのことをいいます。しかし川の流れのような一方的な流れとはちょっと違います。

キャッシュフローのイメージ

水道の蛇口をひねってシンクに水を張ると同時にそのシンクから水が溢れ出ているイメージが一番キャッシュフローのイメージに近いです。

キャッシュフローのイメージ

すなわち、


  • シンクに溜まっていく水の流れが「キャッシュインフロー」
  • シンクからあふれ出ていく水の流れが「キャッシュアウトフロー」
  • シンクの水の純増加が「キャッシュフロー」です


キャッシュフローの具体例

具体例でも解説してみます。

期首時点に手元に8,000万円あったとします。その現金8,000万円で土地を購入し、数日後その土地が現金1億円で売れたとします。

この場合

  • 売れた土地の現金収入1億円が「キャッシュインフロー」
  • 土地の購入のための支出8,000万円が「キャッシュアウトフロー」
  • 現金の純増加である2,000万円が「キャッシュフロー」

となります。


キャッシュインフローとは

キャッシュインフローとはキャッシュの流入のことです。

キャッシュインフローは、主に営業活動による売上代金の回収がそれに該当しますが、営業活動だけに係わらず株主からの出資による資金の増加、銀行借入等による資金の増加なども全てキャッシュインフローに該当します。


キャッシュアウトフローとは

次にキャッシュアウトフローとはキャッシュの流出のことです。

キャッシュアウトフローは、商品販売業であれば商品の仕入代金の支払いや店舗の賃借料の支払い、従業員の給料の支払いなどが該当します。なお、損益計算書販売費一般管理費の多くがキャッシュアウトフローとなります。


キャッシュの流出を伴わない費用もある

なお、損益計算書の費用は時点のズレこそあるものの大半がいずれ実際に資金の流出というキャッシュアウトフローとなりますが損益計算書の費用の中には「キャッシュの流出を伴わない費用」もあります。

それが減価償却費、引当金の繰り入れなどです。

このうち影響が大きいのは減価償却費ですので減価償却費だけが非資金費用と覚えておくと便利です。


プロが使うテクニック

キャッシュフローは通常、Excelでキャッシュフロー計算書を作成したりして把握するものですが実は電卓を叩くだけである程度簡単に計算することができます。プロがよく使うテクニックです。やり方は次のとおりです。


損益計算書の当期純利益から売上債権の増加額をマイナスし、そこに減価償却費と支払債務の増加額をプラスするだけです。


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詳細はこちら

減価償却費(非資金費用)の調整





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