キャッシュフロー計算書の作成

キャッシュフロー計算書の調整:受取利息・配当金

2025年1月18日

受取利息とは、会社が金銭を他の会社等に貸付けた場合に、その貸付先から貸付けに係る対価として受け取る利息をいいます。

それに対して受取配当金とは、会社が株式や投資信託等を購入して投資を行なった場合に、その投資先から利益の分配として受け取る配当金をいいます。

受取利息及び受取配当金は、企業会計上、実際に利息や配当金として入金した時点ではなく、適正な期間損益計算のために当事業年度に帰属する金額が損益計算書に受取利息又は受取配当金として計上されています。

したがってキャッシュフロー計算書の作成にあたっては、損益計算書の計上金額を実際の現金の収入金額に修正します。

受取利息・受取配当金のキャッシュフロー計算書における表示

受取利息及び受取配当金に係るキャッシュ・フローは、次のいずれかの方法によりキャッシュフロー計算書に記載します。

営業と財務の区分に記載する方法

  • 受取利息、受取配当金及び支払利息は「営業活動によるキャッシュフロー」の区分に記載
  • 支払配当金は「投資活動によるキャッシュフロー」の区分に記載

投資との区分に記載する方法

  • 受取利息及び受取配当金は「投資活動によるキャッシュフロー」の区分に記載
  • 支払利息及び支払配当金は「財務活動によるキャッシュフロー」の区分に記載

 

受取利息・受取配当金の源泉所得税の取り扱い

受取利息と受取配当金は、通常、その受取の際に源泉所得税等が控除されて預金口座に入金されます。つまり実質のキャッシュインフローは源泉後の金額です。しかしキャッシュフロー計算書においては、源泉所得税等を控除する前の受取利息・受取配当金の総額を受取利息又は受取配当金による入金額として営業キャッシュフローの部に記載し、源泉所得税部分を法人税等の支払いとして別建てで営業キャッシュフローの部にマイナスで記載します。

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