キャッシュフロー計算書とは

 

キャッシュフロー計算書(Cash Flow Statement)とは、企業の一会計期間におけるキャッシュフローの状況利害関係者に報告するために作成される財務諸表をいいます。ちなみにキャッシュフローの状況とは、一会計期間にどれだけのキャッシュが流入し、どれだけのキャッシュが流出したのかをいいます。

 

キャッシュフロー計算書とは

 

 

 

なぜ、キャッシュフロー計算書が必要なのか?

 

キャッシュフロー計算書は「事業活動により獲得した現預金」を直接的に明らかにします。 したがってキャッシュフロー計算書は発生主義をベースとする現行制度会計の欠点を補うものとして需要な財務諸表として位置づけられています。

 

キャッシュフロー計算書は現行制度会計の欠点を補っている

 

 

 

キャッシュフローとは?

 

キャッシュフローとは「資金の流れ」をいいます。しかし川の流れのような一方的な流れとは違います。水道の蛇口をひねってシンクに水を張ると同時にそのシンクから水が溢れ出ているイメージが一番キャッシュフローのイメージに近いです。

 

キャッシュフローとは資金の流れをいう

 

 

 

キャッシュフロー計算書のキャッシュとは?

 

キャッシュフロー計算書が対象とする資金の範囲は、「現金及び現金同等物」となります。これは概ね貸借対照表に記載されている現金預金とほとんど同じかそれよりやや少し広い概念となっています。

 

現金及び現金同等物(CCE)

 

 

 

営業活動によるキャッシュフローとは?

 

営業活動によるキャッシュフローの区分はその会社の本業の営業活動の成果を示します。具体的には営業活動によるキャッシュフローが100万円であればその会社は本業の営業活動から100万円のキャッシュを稼いだということになります。

 

大きければ大きいほどプラス評価

 

 

 

投資活動によるキャッシュフローとは?

 

投資活動によるキャッシュフローはその会社が将来の利益獲得のためにどの程度の未来投資を行ったのか、または余剰資金の運用活動によりどの程度資金が流出入したのかを示します。

 

本業が順調な会社ほどマイナスになる傾向

 

 

 

財務活動によるキャッシュフローとは?

 

財務活動によるキャッシュフローはその会社がどの程度の資金を借入金等として外部から調達し、逆にどの程度の資金の返済を行ったか等を示します。

 

本業が不調な会社ほどプラスになる傾向

 

 

 

フリーキャッシュフローとは?

 

フリーキャッシュフローは経営者の経営判断により自由に使途を決めることが可能な資金を意味します。自由に使途を決めることができるとは銀行融資に頼らず自前の資金で新規事業投資を行ったり設備投資を行うことができることを意味します。当然フリーキャッシュフローは多ければ多いほどポジティブな要素となります。

 

フリーキャッシュフローの最大化を重視するキャッシュフロー経営の立場では非常に重視される指標です。フリーキャッシュフロー営業キャッシュフローから投資キャッシュフローを差し引いて計算します。

経営者が自由に使えるお金

 

 

 

直接法キャッシュフロー計算書とは?

 

直接法キャッシュフロー計算書は、資金の流入と資金の流出とを直接足し引きしてその差額として営業活動によるキャッシュフローを表示する方法です。

 

直接法キャッシュフロー計算書

 

 

間接法キャッシュフロー計算書とは?

 

間接法キャッシュフロー計算書は、損益計算書の当期純利益を出発点とし、そこにキャッシュフローに関連する調整を加えることで誘導的に営業活動によるキャッシュフローを表示する方法です。

 

間接法キャッシュフロー計算書

 

 

 

黒字倒産とは?

 

黒字倒産とは、黒字会社が倒産してしまうことをいいます。

ちなみに黒字会社とは損益計算書で利益が出ていてる会社をいいますが損益計算書で利益が出ている優良な会社が不思議なことに倒産してしまうのが黒字倒産です。

 

勘定あって銭足らず

 

 

 

資金繰りとは?

 

最も重要なのは在庫管理

 

資金繰りとは、資金の残高が不足して資金がショートすることがないよう資金の残高を管理し、資金残高の不足が見込まれる場合には事前に対策を立てて資金をやりくりすることをいいます。

ちなみに資金繰り表は主に将来の予測であるのに対してキャッシュフロー計算書は過去の情報であるというように両者は共に資金を扱いますが根本的に内容は異なります。

2025年1月12日